2013年3月17日日曜日

花より団子

 今週は、土曜日にファルコンSとフラワーCが、日曜日に阪神大賞典とスプリングSが行われます。また、いつものように発走時刻順に診ていくことになりますが、ただ今回に限っては、土曜日は逆の方がいいかもしれません。というのも、ファルコンは“ハヤブサ”のことですが、ハヤブサは鳥ですね。また、フラワーはその名の通り“花”を意味します。鳥と花。花と鳥。花鳥(風月)というわけです。

 それでは、各レースを順に検討していきたいと思います。まずはじめに〈フラワーC〉ですが、実は【フラワー】には、花(flower)といった意味以外に、穀粉(flour)といった意味があります。代表的なものとしては、パンやうどん(注1)の原料となる小麦粉がそうですね。人はパンのみにて生くるものあらず、なんて。また、【団子】は米の粉を湯でねり、こねて丸めて蒸した食品ですが、米粉なんかもやはりそうです。

 次に〈ファルコンS〉ですが、【ファルコン】はハヤブサだというのは、既に説明しました。ハヤブサというのは、昔、「鷹狩り」で使われた鳥なんですね。「鵜の目鷹の目」といった表現も、ここから来ているように思います。ところで、この鵜ですが、こちらもやはり、猟で使われた鳥ということになる。“鵜飼い”といえば【屋形船】が有名ですが、屋形船は江戸時代に栄えた大名や豪商によって、花見や月見などの際に愛用されました(注2)。

 以上が昨日行われたレースです。そして、ここからは本日のレースになるわけですが、まず〈阪神大賞典〉の【阪神】、これは大阪市と神戸市を表しているのはいいでしょうか。大阪と聞いて、真っ先に思い浮かぶのが【食い倒れ】ですが、これは【「穀」潰(ごくつぶし)】のことで、毎日食べて過ごすくらいしか能がないといった程の意味になります(注3)。一方、神戸ですが、“こうべ”は“頭”でもありますね。実るほど「頭」の下がる「稲穂」かな。

 最後に〈スプリングS〉ですが、【スプリング】には“春”以外に“ばね”といった意味があります。ところで、先ほどの小麦粉ですが、小麦粉にはグルアジンやグルテニンといったたんぱく質が含まれており、これらは水を加えて生地にすると、グルテンへと変化し「粘り気」(=弾性)が生まれるんだとか。なんか、これを書いてたら、急にお腹が空いてきたなぁ。「花より団子」とはよく言ったもんだ(笑) 

※来週以降の「UKスポーツ」について

 UKスポーツを無料化することについては、以前、このWeb Magazineで書きましたが、諸事情あって、再び有料化することとなりました。誠に申し訳ありません。今回は、決済システムの準備が間に合わなかったため、無料公開しましたが、今後は“ペイパル”の利用が必要になります。購読を希望される方で、まだ入会していないという方がいらっしゃいましたら、お手数ですが、今のうちに登録していただくようお願いします。

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 注1・・・このレース名だと、ついつい“うどん”を“優曇(華)”と書きたくなってしまう。ところで、エバー「ブロッサム」だけど、アノ馬もやっぱり3千年待ち?(笑)
 注2・・・墨田川の屋形「船」は「金」銀漆の装飾で、特に豪華だったらしいですが、そういえば、こんな名前、どっかで聞いたことあるような、ないような…
 注3・・・「モグモグパクパクは何て空気の読めない馬なんだろう」というのが、私のファルコンSに対する率直な感想です(笑)


2013年3月10日日曜日

花見月

 つい先日、「(旧)ヒジチョーモク」を覗いたら、何と、いつのまにかサービス終了&閲覧不可に。記事を別の媒体に保存しておけばよかったんでしょうが、保存するためのブログ(=タイムカプセル)でしょう。もちろん、そんなことしてません。それなりに労力をかけて書いたので、あまりに酷い…。ですから、もし、記事を保存している方がいらっしゃいましたら、ご自身のブログで結構ですのでアップしていただけないでしょうか。

 「ヒジチョーモク」というのは、私が一番最初にやり始めたブログなので、書き直してもっと良くすべき記事も多い。それでも『メイド・イン・マンハッタン』についてのものや「赤ゴジラ、青ゴジラ、黄ゴリラ」(笑)は、今すぐにでも読みたいくらいお気に入りだったので、アップしていただけると非常に助かります。アップした後、報告メールを送っていただいた方の中から、先着1名様に、私が今度出す本をプレゼントするので、是非よろしくお願いします。

 前置きはこれくらいにして、それではさっそく、レースを検討したいと思います。まずはじめに〈中日新聞杯〉ですが、新聞は英語でpaperですね。paperというのは【パピルス】が原義ですが、これは、〔古代エジプト・ギリシャ・ローマで〕ナイル河畔に生える、アシに似た草から作った紙のようなものです。一方、中日には、①彼岸の七日間のまんなかの日(=春分・秋分の日)といった意味と②中国と日本といった意味があります。

 ところでちょっと前でしたか、安倍晋三が渡米しましたね。なんでも、日米関係をアピールするんだとかで。しかし、あれ、ほとんど意味がないでしょう。というのも、まず第一に、中国はアメリカに輸出することで経済が成り立っているわけですが、これは、今まで日本からアメリカに直接輸出していたものが、技術移転も含め、中国を迂回していることに他ならないわけです。すなわち、日本と戦争することは、中国にとって自殺行為を意味します

 第二に、アメリカ国債の多くを保有しているのはどこの国かということです。理論的に考えるなら、戦争をしたいのは、むしろ、債務国であるアメリカでしょう。借金がチャラになるわけですから。しかし、オバマというのは、日本にほとんど関心のない(笑)親中派(かつ、パウエルが2度とも支持!)ですから、戦争するのは考えにくい。日本がアメリカに働きかけていくべきは、中国の脅威などではなく、アメリカ自身の脅威ということになる。

 以上のことから、中国が軍事行使をするということに対して、それほど懸念する必要はありません。岡崎久彦さんのような、日米同盟を強化せよといった考え方をする人達というのは、いまいちこの辺のことがよく分かっていないのではないか。あるいは、非常に優秀な方なので、国債保有の解消を見越して、そう主張しているのかもしれません。後者であると思いたいですが、それにしたって随分先の話でしょう。

 こと安全保障に関しては、今の状態がほぼパーフェクトなのは間違いありません。ただ、少しだけ欲を言うなら、まず1つ目に、オバマは金持ちのメンタリティを理解する能力に欠けるので、ちゃんと経済の勉強をしてほしいということ。2つ目は、親日派である李克強(小沢一郎と仲がいい?)にリーダーをやってもらいたいということ。いずれにしろ、今の日本を良くする方法は、ひとえに、小沢一郎をどう改造するかにかかっていると思います。

 せっかく中日には②のような意味があるので、「Rose Bowl?!?」で約束した通り触れてみました。では、話を元に戻して、次に〈中山牝馬S〉に移ります。まず、このレースの冠名は「ローレル競馬場賞」なわけですが、【ローレル】には「月桂樹」(注1)といった意味があります。月桂樹とは、春に小さな花をつける、クスノキに似た常緑高木のことです。先ほどのpaperは【製紙】といった言葉からも分かるように、木の繊維やパルプから出来ていますね。

 最後に〈フィリーズレビュー〉ですが、このレースで使われている【レビュー】はフランス語の「舞台(revue)」といった意味です。しかし、レビューには、それ以外にも「書評(review)」といった意味がある。【書評】とは、新刊の書物の内容を紹介・批評した文章のことですが、書物(注2
)とはpaperbacksといった言葉からも分かるように紙から出来ています。『競馬場が学校だった』の書評は、もうしばらくお待ちください(笑)

 【弥生】については前回説明しましたが、弥生賞を優勝したのが「カミ」ノタサハラなんて、心憎いじゃありませんか。なお、補足ですが、彼岸の頃には、【彼岸桜】といったサクラの一種が花を咲かせます。また、ローレル競馬場というのは、「ワシントンD.C インターナショナル(1994年廃止)」を行うことで有名だったそうですが、ワシントンD.Cは桜の名所ですね。そして、フィリーズレビューがどういったレースなのかは、あえて説明する必要もないでしょう。それじゃ、今からワンカップでも買ってきます(笑)



 注1・・・「月桂冠」とは、月桂でつくった冠(輪っか)のことですが、そこから中日新聞杯はロードオブザ「リング」を狙い撃ち ⇒ レース後、月桂樹がギリシャ神話の「アポロ」ンやダフネの物語に由来するということに気付くも、時すでに遅し(笑)

 注2・・・書物は「本」の漢語的表現。本は英語で【book】ですが、「皮に文字を刻んだbeech(ブナの木)」から「とじ合わせてあるもの」というのが、この言葉の本義になる。川に文字を刻んだbeach(舟の木)?!?





2013年3月3日日曜日

春の息吹

 唐突ですが、1.金融緩和はサルでもできる。2.もし、それが有効であるらば、非常に簡単なことなので、もっと早くに実行してもよかった。というより、今までやったが(そして、これからも!)効果がないというのが本当のところ。「安倍内閣はアブナイ閣」を参照(注1)。3.それにも関わらず、金融緩和に期待してしまう国民というのは、きっと、悪い男に何度も騙される女みたいなものなのだろう。オレならもっと大事にするのに(笑)

 デフレなら「デフレ連動ローン」を用いればいい。また、円高なら為替取引でヘッジすればいいだけのことでしょう。あるいは、「金融工学」を駆使するといった手もある。いずれこれについては詳しく書きますが、そう考えたら、今後の「飛耳長目」は、競馬シリーズ(注2)を無料化して更新していく方がいいのではないか。ことさら何かをする必要もないわけですから…。そう思い、引き続きUKスポーツを公開することにしました。

 それでは今週も、発走時刻順に診ていきたいと思います。まず〈チューリップ賞〉ですが、そもそも、なぜこの時期に【チューリップ】なのか。チューリップというのは、4月〜5月に1つの大きな花を咲かせるという。オークス(牝馬日本一決定戦)というのは、この1つの大きな花を表しているのではないか。日本ではよく【oak(オークス)】のことを「樫」と呼ぶが、実は、この言葉には軍神Marsの神樹といった意味もある。ところで、3月というのは英語でMarchだが、これはMartius(注3)に由来するのはご存知だろうか。

 次に夕刊フジ〈オーシャンS〉ですが、【オーシャン】というのは、「大海」や「海洋」といった意味になる。海というのは「うみ」と読みますが、「産み」もやはり同じですね。そういえば、この言葉、どこかで見ませんでした?後は、参考までに「海のうた」の歌詞を載せておきます。 海は広いな/大きいな/がのぼるし/日が沈む(東ずむ?) / 海は大波/青い波/ゆれてどこまで続くやら/海にお舟を浮かばして/行ってみたいな/よその国 チューリップのうたと同様、子供と一緒に歌ってみては?

 最後に〈弥生賞〉ですが、これは、その名の通り3月のことです。この【弥生】というのは、草木(くさき)が芽吹く時期からそう呼ばれるようになったんだとか。弥[彌]が「いよいよ、ますます」を表し、生は「生い茂る」といった意味を表す。ちなみに、チューリップというのは【多年草】。多年草とは、1年間以上生き続ける草のことだが、あ〜なるほど、ウオッカやブエナビスタがあれだけ活躍したワケが分かった。

 今年のチューリップ賞は、4枠のクロ「フネ」サプライズが優勝したものの、1・2番人気が着外という波乱。また、オーシャンSでは、ハクサン「ムーン」がやはり着外。もし、弥生賞が荒れるようなら、しばらくは競馬から離れたいと思います(笑)



 注1・・・なぜ、裁判官は国民から一番遠いところに置かれているのか?マーケット(素人)に評判がいいというのは、日銀総裁にとっては大した意味を持ちません。3月は出会いと別れの季節でもありますが、白川元総裁、お疲れ様でした。

 注2・・・『競馬場が学校だった』というタイトルで書籍化決定!!発売の際は、ぜひご購入のほど、よろしくお願いします(笑)

 注3・・・ローマ神話のMarsの月。そうそう、【月】には「〔人間の〕妊娠期間」といった意味があることもお忘れなく。