2013年2月24日日曜日

初詣

 お陰様で、先週は何とかホワイトデーの費用を捻出することができました。ただ、貰ったチョコがあまりに多いので、予算内に収まるかどうかが心配です(やかましい!)。それはそうと、今週はわがUK内閣の中国に対するスタンスを説明する予定でしたが、「読書日日」でも似たようなテーマを扱っていることから(注1)、私の方は引き続きUKスポーツを無料公開することにします。なお、今回は発走時刻とは逆になっていることに注意してください。

 それでは、さっそく謎解きしていきたいと思います。まず初めに〈中山記念〉ですが、これはもちろん、中山競馬場(千葉県)で行われるから中山記念なわけですね。ただ、【中山】というのを調べると、阪急宝塚本線に“中山”駅というのがある。「阪急」宝塚。この駅の副駅名は中山観音前といって、これは、中山寺の別称だそうです。また、このお寺では、【戌の日】に安産祈祷会というのをやるそうですが、2013年の2月であれば、1、13、「25(明日)」日がそれに当たります

 阪急宝塚本線・中山駅が兵庫県宝塚市にあるというのはいいとして、次の〈阪急杯〉では「宝塚」という言葉に注目しましょう。【宝】には、【子宝】といった言葉以外に【宝船】という複合語があります。これは、正月に枕の下に敷いて寝ると、いい初夢が見れるという七福神の絵のことを言うわけですが、正月だって!ちなみに、このレースの前身が〈宝塚杯〉だったというのは、知っておいてもいいのではないでしょうか。

 最後に〈アーリントンC〉ですが、これは阪神競馬場と提携しているアーリントンパーク競馬場に由来します。この競馬場はイリノイ州にありますが、実は、同じアメリカのバージニア州には【アーリントン】国立墓地なるものも。そして、この近くには、【硫黄島の星条旗】という、1945年2月23日(昨日)にジョー・ローゼンタールという人の撮った写真をもとつくられた海兵隊戦争記念碑があるんだとか。 アーリントンCの前身は〈ペガサスS〉ですが、ペガサスというのは、ギリシャ神話に登場する「天(↔「地」獄)」馬のことです。

 中山寺のような【寺】というのは、一般的に仏像がまつられているわけですが、仏像には“ほとけ”といった意味があります。さらに、【仏(ほとけ)】には「〔仏葬を受ける〕死者(の霊)」といった意味がある(注2)。また、アーリントン国立墓地は、その名の通り、戦没[「戦死」の改まった言い方]者の慰霊施設であって(日本の“靖国神社”に相当)、このどちらも死者が対象ですね。ところで、先ほど「宝塚」という言葉に注目してほしいと言いましたが、【塚】には「墓」という意味があるのはご存知でした?

 中山寺は明治天皇勅願所であり、靖国神社は明治天皇が命名しました。その明治「天」皇(第1「22」代)には替え玉説というのがあって、田中光顕によって告白されたのが昭和4年の2月だそうです。つい最近まで『太平記』を読んでいた鷲田大臣には、ぜひ一度、これについて聞いてみたい。今週は中国について語ることはできませんでしたが、中山を「ちゅうざん」と読めば中国なわけだから、まぁいいか(笑)



 注1・・・

 注2・・・仏には【仏の座】という言葉がありますが、これは春の七草の1つだそうです。んっ?!七福神?


















2013年2月17日日曜日

Rose Bowl?!?

 いよいよ本日、東京競馬場では今年最初のG1レースである〈フェブラリーS〉が行われます。今まで重賞レースの考察というのは「UKスポーツ」で行っていたわけですが、コチラは有料化に伴い、更新をストップしていました。あれ以来、読みたくても読めなかった人もいるでしょうし、ここ最近は、専ら自眠党の話が中心でしたから、アクビノビス(注1)ばかりだったという人もいるかもしれません。そこで今回は、若干趣向を変えるべく、UKスポーツを無料公開することにしました。

 重賞レースを検討する際に重要なのは、「クラシック前夜」でも書いたように、レースを単独に考えないということです。今開催であれば、重賞は2/16(土)にダイヤモンドS、2/17(今日ですね)にフェブラリーSおよび小倉大賞典が行われるわけですから、これらをセットで考えるということです。レースを検討する前に、この点だけは十分に確認しておいてください。それでは、さっそく診ていきたいと思います。[以下、発走時刻順]

 まず初めに〈ダイヤモンドS〉ですが、ダイヤモンドの略というのは、もちろん【ダイヤ】ですね。これには[E:one]黒いダイヤ〔=石炭〕[E:two]黄色いダイヤ〔=数の子〕[E:three]赤いダイヤ〔=アズキ〕といった表現があります。UKスポーツでは、この黒・黄・赤を“枠の色”と考えるわけですが、これだけでは、まだ候補を絞る決め手に欠けます。ですから、とりあえず次のレースに移るとして、また後で考えることにしましょう。

 次に〈小倉大賞典〉ですが、九州小倉の小倉(こくら)は「おぐら」と読むことが可能です。そこで、この言葉の意味を調べてみると、「小倉汁粉(おぐら・じるこ)」といった複合語があることに気づきます。もう一度、この言葉をよく見てください。「汁」粉。これは、分解すると「三(さんずい→3)」と「十(10)」ですね。そして、このレースの過去5年の成績を見ると、これらの数字を持った馬が馬券に絡んでいるのが分かります(注2)。 

 これで、先程後回しにしていた〈ダイヤモンドS〉の候補も、どうやら絞れそうです。【小倉汁粉】とは、小倉あん(餡)で作ったしるこのことですが、【小倉あん】とは、練りあんに、蜜につけた大納言「小豆(アズキ)」をまるのまま交ぜたものとある。つまり、ダイヤモンドSのダイヤが意味するのは、三番目の“赤い(=「3」枠)ダイヤ”だということです。もちろん、過去5年の成績をチェックすると、この数字をもった馬が馬券に絡んでいるのは言うまでもありません(注3)。

 最後に〈フェブラリーS〉ですが、フェブラリーとはその名の通り、“二月”のことです。また、二月というのは、暦で旧“正月”を意味します。何を言いたいか分かりました?我々は正月にお雑煮やお汁粉を食べますよね。そして、なぜフェブラリーSが〝1年で1番最初のレース〟なのかも、これで分かりました。本当によく出来てるでしょう。それはさておき、このレースの過去5年の成績を見ると…(注4)、もういいですね(笑)

 もちろん、これだけでは完全に絞り切れませんし、その先というのが、正にUKスポーツの奥義なわけですが、いかがだったでしょうか?また、今年のフェブラリーSは穴馬が3着内に突っ込んでくると思いますが、それについてはレース後に種明かしするつもりです。来週は「そして、UK内閣へ…」をテーマに、お隣中国について触れる予定なので、またお付き合いください。じゃあ、これからホワイトデーのための出費分でも稼ぐとするか(笑)



 注1・・・「欠伸(あくび)」の古い読み方。アベノミクスでないことに注意(笑)

 注2・・・過去5年の成績(『小倉大賞典』)


      2008 3着 7-「13」


      2009 1着 「1」-02


           2着 「3」-05


      2010 3着 5-「10」


      2011 1着 5-「10」


           3着 2-「03」


      2012 2着 2-「03」
  

 注3・・・過去5年の成績(『ダイヤモンドS』)


      2008 3着 8-1「3」


      2009 1着 「5」-09 *数の子タイプなので弱


      2010 1着 7-1「3」


           3着 1-「02」 *石炭タイプなので弱


      2011 1着 「2」-04 *石炭タイプなので弱


      2012 3着 『3』-「05」

 注4・・・過去5年のうち、2008年だけがこの法則に当てはまりません。そこで、もう一度、着順を最後まで見てみると、「競争中止」とあります。なかなか粋なことをしますね(笑)


2013年2月10日日曜日

ゆとり教育(後編)

 今までの教育がアヴェレージの能力を上げたのは確かであり、高度経済成長の時代には、それなりに効果があったのは間違いないでしょう。でも、18や19そこらで自分が何をやりたいかなんて、分からないのが普通ですね(注4)。これが大学を就職のためだけの機関にしているわけですから、「学びたい時に学べるようにする」ということが重要になってきます。また、安定期に入った日本には、それだけの余裕もある(ないのかな?)。例えば、一流のビジネスマンが夜間にニューヨーク大に通うといった光景は、今では当たり前になりました。 





 こういったことから、詰め込み式のやり方ではダメなのかなといった疑問も生まれてきます。ところで、いざ何かを学ぼうとしたときに、我々は急に何かを学ぶことができるのでしょうか?人間は大人になるにつれて、暗記よりも理解が先行してしまうので、無意味なことを暗記するのが辛くなってしまう。九九の暗記を今からやれといわれたらどうでしょう。子供にこういったことで後悔させないのが教育であり、ひいては大人の責務なわけです。最近はその大人もかなり怪しいですが…。そして、創造性というのも、この暗記(詰め込み)がベースになっています。

 ちなみに
、私は今でも古典文法(「るー、らる、すー、さす、しむ、ずー、じー・・・」)や歴代天皇名(「欽明、敏達、用明、祟峻・・・」)が口からスラスラ出てきますが、これを暗記したのは、かなり後になってからです。もちろん、丸暗記が得意だという個人的な事情もありますが、本当に何かを学びたいという熱意があれば、年齢はそれほど関係ないということだけはお忘れなく。かのシュリーマンだって、アラビア語を習得したのは晩年になってからなんですから。

 
“ゆとり教育”が批判されて久しいですが、社会がソフト化あるいは価値観が多様化したからこそ、こういった考え方が出てくるのであって、方向性自体は正しかったということに注意してください。仕掛け人だった寺脇研さんというのは、非常に能力の高い人ですから、暗記なくして云々といった苦労をあまりしなかったんでしょうね。安倍内閣は“週休2日制の廃止”ということを言っていますが、この点を理解しているかどうかが心配です。

 以上、何回かに渡って安倍内閣の政策を診てきましたが、政権が存続している間に、何とか書き終えることができてよかった。せっかく正しい答えが分かっていても、時間切れアウトじゃ点数が取れないって、違うか
(笑)



 
注4・・・日本というのは、谷沢先生の本にもあるように“東大法学部とそれ以外”しかないので、やりたいことが分からないという人は、とりあえず東大を目指すのがいいのではないでしょうか。でも、今はお笑い芸人やスポーツ選手が国民の代表だからなぁ…




2013年2月4日月曜日

ゆとり教育(前篇)

 そもそも、人はなぜ大学に行くのでしょう。それは、良い大学に行けば良い会社に就職でき、良い会社に就職できれば良い給料が貰えるからです。私はこれを“大学機関説”と定義していますが、中谷彰宏さん(注1)の『面接の達人』が正にそれです。ですから、良い給料が貰えれば、大学はそれほど関係ないとも言えます。実際、中学を卒業後、すぐにゲームのプログラマーになって大金を手にしたという話はよく聞きますし、大学を卒業しても就職できない時代(俗に言う“就職氷河期”)でもあります。





 私も中学生の頃に『就職戦線異状なし』を観て、早稲田の社学に行こうとしていましたから(笑)、大学というのはその程度のものだろうなと感じていました。ただ、受験の問題というのは、広中博士が高校生に負けるように(『数学は暗記科目である』)、学問の本質とはかけ離れたものであり、面白いものではありません。また、社会は第2次産業=ハード中心から、第3次産業=ソフト中心の時代に移行していたため、メディアのチェックに忙しく、受験勉強どころではありませんでした。こうして、The Promised Landまでの長く険しい道のりが始まるわけです(笑)

 もちろん、受験勉強をちゃんとやっていたら楽勝だったとは言いません。それでも、最後は何科目かで全国上位にランクされましたし、1位をとった科目もありますが…。それよりもー
後でヴィデオの山に囲まれた写真をアップしておきますが(笑)ーもし勉強だけしかやっていなかったら、果たしてこれだけの仕事ができたかということです。今は自分のウェブ・マガズィン以外、ほとんどチェックしませんが、これからも、日本の“The New Republic”であり続けたいと考えています。

 せっかくなので、資産運用とは別に、私のもう1つの専門である《映画》について少しだけ紹介します。私の研究分野というのは、主に“1980年代~2000年初期までの
ハリウッド映画”なわけですが、これに関しては、私が世界で最も先端のところをやっています。例えば、「ソニー天国」で書いたことというのは、古い評論家では無理でしょう。映画史においても、画期的だったように思います。そして、このどちらも学校教育の範囲ではカヴァーできません。どこかで教える機会があるといいですね(注2)。
 

 
こうやってみてみると、大企業家だった渋沢栄一の例を出すまでもなく、大学受験や学問が役に立つとは思えない。しかし、それは、自分がそこを通過してきたからだということが、鷲田大臣の名著・『自分で学ぶひと』を読むと分かります(注3)。また、もし「経済学概論③」にあるような“UK式・経済学カリキュラム”(※これを作成したのは、10年前くらいですが、それでも高校を卒業してから大分経っている)を知っていたら、学ぶ意欲も少しは違っていただろうなとも思います。(⇒対策編へとつづく)



 注1・・・いずれ自分のところでも出版をやるとは思いますが、中谷彰宏×谷岡一郎著『大阪ビジネスが日本を救う!(仮題
)』は、ぜひ刊行したい1冊です。ただいま当事務所で予約受付中(笑)


 注2・・・本当は映画監督をやりたいんですけどね。ちなみに、いま撮ってみたいのは、マリア・シュガー主演の『プリティ・リーグ2 』(笑)


 注3・・大衆メディアで語られている教育についての多くは、意識的であれ無意識的であれ、この本が元になっています。ところで、先生はいつハーヴァードの教授になるのだろう?