2013年3月17日日曜日

花より団子

 今週は、土曜日にファルコンSとフラワーCが、日曜日に阪神大賞典とスプリングSが行われます。また、いつものように発走時刻順に診ていくことになりますが、ただ今回に限っては、土曜日は逆の方がいいかもしれません。というのも、ファルコンは“ハヤブサ”のことですが、ハヤブサは鳥ですね。また、フラワーはその名の通り“花”を意味します。鳥と花。花と鳥。花鳥(風月)というわけです。

 それでは、各レースを順に検討していきたいと思います。まずはじめに〈フラワーC〉ですが、実は【フラワー】には、花(flower)といった意味以外に、穀粉(flour)といった意味があります。代表的なものとしては、パンやうどん(注1)の原料となる小麦粉がそうですね。人はパンのみにて生くるものあらず、なんて。また、【団子】は米の粉を湯でねり、こねて丸めて蒸した食品ですが、米粉なんかもやはりそうです。

 次に〈ファルコンS〉ですが、【ファルコン】はハヤブサだというのは、既に説明しました。ハヤブサというのは、昔、「鷹狩り」で使われた鳥なんですね。「鵜の目鷹の目」といった表現も、ここから来ているように思います。ところで、この鵜ですが、こちらもやはり、猟で使われた鳥ということになる。“鵜飼い”といえば【屋形船】が有名ですが、屋形船は江戸時代に栄えた大名や豪商によって、花見や月見などの際に愛用されました(注2)。

 以上が昨日行われたレースです。そして、ここからは本日のレースになるわけですが、まず〈阪神大賞典〉の【阪神】、これは大阪市と神戸市を表しているのはいいでしょうか。大阪と聞いて、真っ先に思い浮かぶのが【食い倒れ】ですが、これは【「穀」潰(ごくつぶし)】のことで、毎日食べて過ごすくらいしか能がないといった程の意味になります(注3)。一方、神戸ですが、“こうべ”は“頭”でもありますね。実るほど「頭」の下がる「稲穂」かな。

 最後に〈スプリングS〉ですが、【スプリング】には“春”以外に“ばね”といった意味があります。ところで、先ほどの小麦粉ですが、小麦粉にはグルアジンやグルテニンといったたんぱく質が含まれており、これらは水を加えて生地にすると、グルテンへと変化し「粘り気」(=弾性)が生まれるんだとか。なんか、これを書いてたら、急にお腹が空いてきたなぁ。「花より団子」とはよく言ったもんだ(笑) 

※来週以降の「UKスポーツ」について

 UKスポーツを無料化することについては、以前、このWeb Magazineで書きましたが、諸事情あって、再び有料化することとなりました。誠に申し訳ありません。今回は、決済システムの準備が間に合わなかったため、無料公開しましたが、今後は“ペイパル”の利用が必要になります。購読を希望される方で、まだ入会していないという方がいらっしゃいましたら、お手数ですが、今のうちに登録していただくようお願いします。

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 注1・・・このレース名だと、ついつい“うどん”を“優曇(華)”と書きたくなってしまう。ところで、エバー「ブロッサム」だけど、アノ馬もやっぱり3千年待ち?(笑)
 注2・・・墨田川の屋形「船」は「金」銀漆の装飾で、特に豪華だったらしいですが、そういえば、こんな名前、どっかで聞いたことあるような、ないような…
 注3・・・「モグモグパクパクは何て空気の読めない馬なんだろう」というのが、私のファルコンSに対する率直な感想です(笑)


2013年3月10日日曜日

花見月

 つい先日、「(旧)ヒジチョーモク」を覗いたら、何と、いつのまにかサービス終了&閲覧不可に。記事を別の媒体に保存しておけばよかったんでしょうが、保存するためのブログ(=タイムカプセル)でしょう。もちろん、そんなことしてません。それなりに労力をかけて書いたので、あまりに酷い…。ですから、もし、記事を保存している方がいらっしゃいましたら、ご自身のブログで結構ですのでアップしていただけないでしょうか。

 「ヒジチョーモク」というのは、私が一番最初にやり始めたブログなので、書き直してもっと良くすべき記事も多い。それでも『メイド・イン・マンハッタン』についてのものや「赤ゴジラ、青ゴジラ、黄ゴリラ」(笑)は、今すぐにでも読みたいくらいお気に入りだったので、アップしていただけると非常に助かります。アップした後、報告メールを送っていただいた方の中から、先着1名様に、私が今度出す本をプレゼントするので、是非よろしくお願いします。

 前置きはこれくらいにして、それではさっそく、レースを検討したいと思います。まずはじめに〈中日新聞杯〉ですが、新聞は英語でpaperですね。paperというのは【パピルス】が原義ですが、これは、〔古代エジプト・ギリシャ・ローマで〕ナイル河畔に生える、アシに似た草から作った紙のようなものです。一方、中日には、①彼岸の七日間のまんなかの日(=春分・秋分の日)といった意味と②中国と日本といった意味があります。

 ところでちょっと前でしたか、安倍晋三が渡米しましたね。なんでも、日米関係をアピールするんだとかで。しかし、あれ、ほとんど意味がないでしょう。というのも、まず第一に、中国はアメリカに輸出することで経済が成り立っているわけですが、これは、今まで日本からアメリカに直接輸出していたものが、技術移転も含め、中国を迂回していることに他ならないわけです。すなわち、日本と戦争することは、中国にとって自殺行為を意味します

 第二に、アメリカ国債の多くを保有しているのはどこの国かということです。理論的に考えるなら、戦争をしたいのは、むしろ、債務国であるアメリカでしょう。借金がチャラになるわけですから。しかし、オバマというのは、日本にほとんど関心のない(笑)親中派(かつ、パウエルが2度とも支持!)ですから、戦争するのは考えにくい。日本がアメリカに働きかけていくべきは、中国の脅威などではなく、アメリカ自身の脅威ということになる。

 以上のことから、中国が軍事行使をするということに対して、それほど懸念する必要はありません。岡崎久彦さんのような、日米同盟を強化せよといった考え方をする人達というのは、いまいちこの辺のことがよく分かっていないのではないか。あるいは、非常に優秀な方なので、国債保有の解消を見越して、そう主張しているのかもしれません。後者であると思いたいですが、それにしたって随分先の話でしょう。

 こと安全保障に関しては、今の状態がほぼパーフェクトなのは間違いありません。ただ、少しだけ欲を言うなら、まず1つ目に、オバマは金持ちのメンタリティを理解する能力に欠けるので、ちゃんと経済の勉強をしてほしいということ。2つ目は、親日派である李克強(小沢一郎と仲がいい?)にリーダーをやってもらいたいということ。いずれにしろ、今の日本を良くする方法は、ひとえに、小沢一郎をどう改造するかにかかっていると思います。

 せっかく中日には②のような意味があるので、「Rose Bowl?!?」で約束した通り触れてみました。では、話を元に戻して、次に〈中山牝馬S〉に移ります。まず、このレースの冠名は「ローレル競馬場賞」なわけですが、【ローレル】には「月桂樹」(注1)といった意味があります。月桂樹とは、春に小さな花をつける、クスノキに似た常緑高木のことです。先ほどのpaperは【製紙】といった言葉からも分かるように、木の繊維やパルプから出来ていますね。

 最後に〈フィリーズレビュー〉ですが、このレースで使われている【レビュー】はフランス語の「舞台(revue)」といった意味です。しかし、レビューには、それ以外にも「書評(review)」といった意味がある。【書評】とは、新刊の書物の内容を紹介・批評した文章のことですが、書物(注2
)とはpaperbacksといった言葉からも分かるように紙から出来ています。『競馬場が学校だった』の書評は、もうしばらくお待ちください(笑)

 【弥生】については前回説明しましたが、弥生賞を優勝したのが「カミ」ノタサハラなんて、心憎いじゃありませんか。なお、補足ですが、彼岸の頃には、【彼岸桜】といったサクラの一種が花を咲かせます。また、ローレル競馬場というのは、「ワシントンD.C インターナショナル(1994年廃止)」を行うことで有名だったそうですが、ワシントンD.Cは桜の名所ですね。そして、フィリーズレビューがどういったレースなのかは、あえて説明する必要もないでしょう。それじゃ、今からワンカップでも買ってきます(笑)



 注1・・・「月桂冠」とは、月桂でつくった冠(輪っか)のことですが、そこから中日新聞杯はロードオブザ「リング」を狙い撃ち ⇒ レース後、月桂樹がギリシャ神話の「アポロ」ンやダフネの物語に由来するということに気付くも、時すでに遅し(笑)

 注2・・・書物は「本」の漢語的表現。本は英語で【book】ですが、「皮に文字を刻んだbeech(ブナの木)」から「とじ合わせてあるもの」というのが、この言葉の本義になる。川に文字を刻んだbeach(舟の木)?!?





2013年3月3日日曜日

春の息吹

 唐突ですが、1.金融緩和はサルでもできる。2.もし、それが有効であるらば、非常に簡単なことなので、もっと早くに実行してもよかった。というより、今までやったが(そして、これからも!)効果がないというのが本当のところ。「安倍内閣はアブナイ閣」を参照(注1)。3.それにも関わらず、金融緩和に期待してしまう国民というのは、きっと、悪い男に何度も騙される女みたいなものなのだろう。オレならもっと大事にするのに(笑)

 デフレなら「デフレ連動ローン」を用いればいい。また、円高なら為替取引でヘッジすればいいだけのことでしょう。あるいは、「金融工学」を駆使するといった手もある。いずれこれについては詳しく書きますが、そう考えたら、今後の「飛耳長目」は、競馬シリーズ(注2)を無料化して更新していく方がいいのではないか。ことさら何かをする必要もないわけですから…。そう思い、引き続きUKスポーツを公開することにしました。

 それでは今週も、発走時刻順に診ていきたいと思います。まず〈チューリップ賞〉ですが、そもそも、なぜこの時期に【チューリップ】なのか。チューリップというのは、4月〜5月に1つの大きな花を咲かせるという。オークス(牝馬日本一決定戦)というのは、この1つの大きな花を表しているのではないか。日本ではよく【oak(オークス)】のことを「樫」と呼ぶが、実は、この言葉には軍神Marsの神樹といった意味もある。ところで、3月というのは英語でMarchだが、これはMartius(注3)に由来するのはご存知だろうか。

 次に夕刊フジ〈オーシャンS〉ですが、【オーシャン】というのは、「大海」や「海洋」といった意味になる。海というのは「うみ」と読みますが、「産み」もやはり同じですね。そういえば、この言葉、どこかで見ませんでした?後は、参考までに「海のうた」の歌詞を載せておきます。 海は広いな/大きいな/がのぼるし/日が沈む(東ずむ?) / 海は大波/青い波/ゆれてどこまで続くやら/海にお舟を浮かばして/行ってみたいな/よその国 チューリップのうたと同様、子供と一緒に歌ってみては?

 最後に〈弥生賞〉ですが、これは、その名の通り3月のことです。この【弥生】というのは、草木(くさき)が芽吹く時期からそう呼ばれるようになったんだとか。弥[彌]が「いよいよ、ますます」を表し、生は「生い茂る」といった意味を表す。ちなみに、チューリップというのは【多年草】。多年草とは、1年間以上生き続ける草のことだが、あ〜なるほど、ウオッカやブエナビスタがあれだけ活躍したワケが分かった。

 今年のチューリップ賞は、4枠のクロ「フネ」サプライズが優勝したものの、1・2番人気が着外という波乱。また、オーシャンSでは、ハクサン「ムーン」がやはり着外。もし、弥生賞が荒れるようなら、しばらくは競馬から離れたいと思います(笑)



 注1・・・なぜ、裁判官は国民から一番遠いところに置かれているのか?マーケット(素人)に評判がいいというのは、日銀総裁にとっては大した意味を持ちません。3月は出会いと別れの季節でもありますが、白川元総裁、お疲れ様でした。

 注2・・・『競馬場が学校だった』というタイトルで書籍化決定!!発売の際は、ぜひご購入のほど、よろしくお願いします(笑)

 注3・・・ローマ神話のMarsの月。そうそう、【月】には「〔人間の〕妊娠期間」といった意味があることもお忘れなく。


2013年2月24日日曜日

初詣

 お陰様で、先週は何とかホワイトデーの費用を捻出することができました。ただ、貰ったチョコがあまりに多いので、予算内に収まるかどうかが心配です(やかましい!)。それはそうと、今週はわがUK内閣の中国に対するスタンスを説明する予定でしたが、「読書日日」でも似たようなテーマを扱っていることから(注1)、私の方は引き続きUKスポーツを無料公開することにします。なお、今回は発走時刻とは逆になっていることに注意してください。

 それでは、さっそく謎解きしていきたいと思います。まず初めに〈中山記念〉ですが、これはもちろん、中山競馬場(千葉県)で行われるから中山記念なわけですね。ただ、【中山】というのを調べると、阪急宝塚本線に“中山”駅というのがある。「阪急」宝塚。この駅の副駅名は中山観音前といって、これは、中山寺の別称だそうです。また、このお寺では、【戌の日】に安産祈祷会というのをやるそうですが、2013年の2月であれば、1、13、「25(明日)」日がそれに当たります

 阪急宝塚本線・中山駅が兵庫県宝塚市にあるというのはいいとして、次の〈阪急杯〉では「宝塚」という言葉に注目しましょう。【宝】には、【子宝】といった言葉以外に【宝船】という複合語があります。これは、正月に枕の下に敷いて寝ると、いい初夢が見れるという七福神の絵のことを言うわけですが、正月だって!ちなみに、このレースの前身が〈宝塚杯〉だったというのは、知っておいてもいいのではないでしょうか。

 最後に〈アーリントンC〉ですが、これは阪神競馬場と提携しているアーリントンパーク競馬場に由来します。この競馬場はイリノイ州にありますが、実は、同じアメリカのバージニア州には【アーリントン】国立墓地なるものも。そして、この近くには、【硫黄島の星条旗】という、1945年2月23日(昨日)にジョー・ローゼンタールという人の撮った写真をもとつくられた海兵隊戦争記念碑があるんだとか。 アーリントンCの前身は〈ペガサスS〉ですが、ペガサスというのは、ギリシャ神話に登場する「天(↔「地」獄)」馬のことです。

 中山寺のような【寺】というのは、一般的に仏像がまつられているわけですが、仏像には“ほとけ”といった意味があります。さらに、【仏(ほとけ)】には「〔仏葬を受ける〕死者(の霊)」といった意味がある(注2)。また、アーリントン国立墓地は、その名の通り、戦没[「戦死」の改まった言い方]者の慰霊施設であって(日本の“靖国神社”に相当)、このどちらも死者が対象ですね。ところで、先ほど「宝塚」という言葉に注目してほしいと言いましたが、【塚】には「墓」という意味があるのはご存知でした?

 中山寺は明治天皇勅願所であり、靖国神社は明治天皇が命名しました。その明治「天」皇(第1「22」代)には替え玉説というのがあって、田中光顕によって告白されたのが昭和4年の2月だそうです。つい最近まで『太平記』を読んでいた鷲田大臣には、ぜひ一度、これについて聞いてみたい。今週は中国について語ることはできませんでしたが、中山を「ちゅうざん」と読めば中国なわけだから、まぁいいか(笑)



 注1・・・

 注2・・・仏には【仏の座】という言葉がありますが、これは春の七草の1つだそうです。んっ?!七福神?


















2013年2月17日日曜日

Rose Bowl?!?

 いよいよ本日、東京競馬場では今年最初のG1レースである〈フェブラリーS〉が行われます。今まで重賞レースの考察というのは「UKスポーツ」で行っていたわけですが、コチラは有料化に伴い、更新をストップしていました。あれ以来、読みたくても読めなかった人もいるでしょうし、ここ最近は、専ら自眠党の話が中心でしたから、アクビノビス(注1)ばかりだったという人もいるかもしれません。そこで今回は、若干趣向を変えるべく、UKスポーツを無料公開することにしました。

 重賞レースを検討する際に重要なのは、「クラシック前夜」でも書いたように、レースを単独に考えないということです。今開催であれば、重賞は2/16(土)にダイヤモンドS、2/17(今日ですね)にフェブラリーSおよび小倉大賞典が行われるわけですから、これらをセットで考えるということです。レースを検討する前に、この点だけは十分に確認しておいてください。それでは、さっそく診ていきたいと思います。[以下、発走時刻順]

 まず初めに〈ダイヤモンドS〉ですが、ダイヤモンドの略というのは、もちろん【ダイヤ】ですね。これには[E:one]黒いダイヤ〔=石炭〕[E:two]黄色いダイヤ〔=数の子〕[E:three]赤いダイヤ〔=アズキ〕といった表現があります。UKスポーツでは、この黒・黄・赤を“枠の色”と考えるわけですが、これだけでは、まだ候補を絞る決め手に欠けます。ですから、とりあえず次のレースに移るとして、また後で考えることにしましょう。

 次に〈小倉大賞典〉ですが、九州小倉の小倉(こくら)は「おぐら」と読むことが可能です。そこで、この言葉の意味を調べてみると、「小倉汁粉(おぐら・じるこ)」といった複合語があることに気づきます。もう一度、この言葉をよく見てください。「汁」粉。これは、分解すると「三(さんずい→3)」と「十(10)」ですね。そして、このレースの過去5年の成績を見ると、これらの数字を持った馬が馬券に絡んでいるのが分かります(注2)。 

 これで、先程後回しにしていた〈ダイヤモンドS〉の候補も、どうやら絞れそうです。【小倉汁粉】とは、小倉あん(餡)で作ったしるこのことですが、【小倉あん】とは、練りあんに、蜜につけた大納言「小豆(アズキ)」をまるのまま交ぜたものとある。つまり、ダイヤモンドSのダイヤが意味するのは、三番目の“赤い(=「3」枠)ダイヤ”だということです。もちろん、過去5年の成績をチェックすると、この数字をもった馬が馬券に絡んでいるのは言うまでもありません(注3)。

 最後に〈フェブラリーS〉ですが、フェブラリーとはその名の通り、“二月”のことです。また、二月というのは、暦で旧“正月”を意味します。何を言いたいか分かりました?我々は正月にお雑煮やお汁粉を食べますよね。そして、なぜフェブラリーSが〝1年で1番最初のレース〟なのかも、これで分かりました。本当によく出来てるでしょう。それはさておき、このレースの過去5年の成績を見ると…(注4)、もういいですね(笑)

 もちろん、これだけでは完全に絞り切れませんし、その先というのが、正にUKスポーツの奥義なわけですが、いかがだったでしょうか?また、今年のフェブラリーSは穴馬が3着内に突っ込んでくると思いますが、それについてはレース後に種明かしするつもりです。来週は「そして、UK内閣へ…」をテーマに、お隣中国について触れる予定なので、またお付き合いください。じゃあ、これからホワイトデーのための出費分でも稼ぐとするか(笑)



 注1・・・「欠伸(あくび)」の古い読み方。アベノミクスでないことに注意(笑)

 注2・・・過去5年の成績(『小倉大賞典』)


      2008 3着 7-「13」


      2009 1着 「1」-02


           2着 「3」-05


      2010 3着 5-「10」


      2011 1着 5-「10」


           3着 2-「03」


      2012 2着 2-「03」
  

 注3・・・過去5年の成績(『ダイヤモンドS』)


      2008 3着 8-1「3」


      2009 1着 「5」-09 *数の子タイプなので弱


      2010 1着 7-1「3」


           3着 1-「02」 *石炭タイプなので弱


      2011 1着 「2」-04 *石炭タイプなので弱


      2012 3着 『3』-「05」

 注4・・・過去5年のうち、2008年だけがこの法則に当てはまりません。そこで、もう一度、着順を最後まで見てみると、「競争中止」とあります。なかなか粋なことをしますね(笑)


2013年2月10日日曜日

ゆとり教育(後編)

 今までの教育がアヴェレージの能力を上げたのは確かであり、高度経済成長の時代には、それなりに効果があったのは間違いないでしょう。でも、18や19そこらで自分が何をやりたいかなんて、分からないのが普通ですね(注4)。これが大学を就職のためだけの機関にしているわけですから、「学びたい時に学べるようにする」ということが重要になってきます。また、安定期に入った日本には、それだけの余裕もある(ないのかな?)。例えば、一流のビジネスマンが夜間にニューヨーク大に通うといった光景は、今では当たり前になりました。 





 こういったことから、詰め込み式のやり方ではダメなのかなといった疑問も生まれてきます。ところで、いざ何かを学ぼうとしたときに、我々は急に何かを学ぶことができるのでしょうか?人間は大人になるにつれて、暗記よりも理解が先行してしまうので、無意味なことを暗記するのが辛くなってしまう。九九の暗記を今からやれといわれたらどうでしょう。子供にこういったことで後悔させないのが教育であり、ひいては大人の責務なわけです。最近はその大人もかなり怪しいですが…。そして、創造性というのも、この暗記(詰め込み)がベースになっています。

 ちなみに
、私は今でも古典文法(「るー、らる、すー、さす、しむ、ずー、じー・・・」)や歴代天皇名(「欽明、敏達、用明、祟峻・・・」)が口からスラスラ出てきますが、これを暗記したのは、かなり後になってからです。もちろん、丸暗記が得意だという個人的な事情もありますが、本当に何かを学びたいという熱意があれば、年齢はそれほど関係ないということだけはお忘れなく。かのシュリーマンだって、アラビア語を習得したのは晩年になってからなんですから。

 
“ゆとり教育”が批判されて久しいですが、社会がソフト化あるいは価値観が多様化したからこそ、こういった考え方が出てくるのであって、方向性自体は正しかったということに注意してください。仕掛け人だった寺脇研さんというのは、非常に能力の高い人ですから、暗記なくして云々といった苦労をあまりしなかったんでしょうね。安倍内閣は“週休2日制の廃止”ということを言っていますが、この点を理解しているかどうかが心配です。

 以上、何回かに渡って安倍内閣の政策を診てきましたが、政権が存続している間に、何とか書き終えることができてよかった。せっかく正しい答えが分かっていても、時間切れアウトじゃ点数が取れないって、違うか
(笑)



 
注4・・・日本というのは、谷沢先生の本にもあるように“東大法学部とそれ以外”しかないので、やりたいことが分からないという人は、とりあえず東大を目指すのがいいのではないでしょうか。でも、今はお笑い芸人やスポーツ選手が国民の代表だからなぁ…




2013年2月4日月曜日

ゆとり教育(前篇)

 そもそも、人はなぜ大学に行くのでしょう。それは、良い大学に行けば良い会社に就職でき、良い会社に就職できれば良い給料が貰えるからです。私はこれを“大学機関説”と定義していますが、中谷彰宏さん(注1)の『面接の達人』が正にそれです。ですから、良い給料が貰えれば、大学はそれほど関係ないとも言えます。実際、中学を卒業後、すぐにゲームのプログラマーになって大金を手にしたという話はよく聞きますし、大学を卒業しても就職できない時代(俗に言う“就職氷河期”)でもあります。





 私も中学生の頃に『就職戦線異状なし』を観て、早稲田の社学に行こうとしていましたから(笑)、大学というのはその程度のものだろうなと感じていました。ただ、受験の問題というのは、広中博士が高校生に負けるように(『数学は暗記科目である』)、学問の本質とはかけ離れたものであり、面白いものではありません。また、社会は第2次産業=ハード中心から、第3次産業=ソフト中心の時代に移行していたため、メディアのチェックに忙しく、受験勉強どころではありませんでした。こうして、The Promised Landまでの長く険しい道のりが始まるわけです(笑)

 もちろん、受験勉強をちゃんとやっていたら楽勝だったとは言いません。それでも、最後は何科目かで全国上位にランクされましたし、1位をとった科目もありますが…。それよりもー
後でヴィデオの山に囲まれた写真をアップしておきますが(笑)ーもし勉強だけしかやっていなかったら、果たしてこれだけの仕事ができたかということです。今は自分のウェブ・マガズィン以外、ほとんどチェックしませんが、これからも、日本の“The New Republic”であり続けたいと考えています。

 せっかくなので、資産運用とは別に、私のもう1つの専門である《映画》について少しだけ紹介します。私の研究分野というのは、主に“1980年代~2000年初期までの
ハリウッド映画”なわけですが、これに関しては、私が世界で最も先端のところをやっています。例えば、「ソニー天国」で書いたことというのは、古い評論家では無理でしょう。映画史においても、画期的だったように思います。そして、このどちらも学校教育の範囲ではカヴァーできません。どこかで教える機会があるといいですね(注2)。
 

 
こうやってみてみると、大企業家だった渋沢栄一の例を出すまでもなく、大学受験や学問が役に立つとは思えない。しかし、それは、自分がそこを通過してきたからだということが、鷲田大臣の名著・『自分で学ぶひと』を読むと分かります(注3)。また、もし「経済学概論③」にあるような“UK式・経済学カリキュラム”(※これを作成したのは、10年前くらいですが、それでも高校を卒業してから大分経っている)を知っていたら、学ぶ意欲も少しは違っていただろうなとも思います。(⇒対策編へとつづく)



 注1・・・いずれ自分のところでも出版をやるとは思いますが、中谷彰宏×谷岡一郎著『大阪ビジネスが日本を救う!(仮題
)』は、ぜひ刊行したい1冊です。ただいま当事務所で予約受付中(笑)


 注2・・・本当は映画監督をやりたいんですけどね。ちなみに、いま撮ってみたいのは、マリア・シュガー主演の『プリティ・リーグ2 』(笑)


 注3・・大衆メディアで語られている教育についての多くは、意識的であれ無意識的であれ、この本が元になっています。ところで、先生はいつハーヴァードの教授になるのだろう?











2013年1月14日月曜日

理想的な日米関係

 日本人に多大な利益をもたらしてきた日本国憲法が、現在ネックになっているということは、衆院選前に「大衆への反逆」で触れました。日本国憲法というのは、アメリカの軍事力を背景に成立しているわけですから、見直すというのは、すなわち、戦力を否定している憲法9条を改正することに他なりません。かつて“改憲派グループ”と呼ばれた政治家が念頭に置いていたのもこの問題です。やはり、今後の日本のためにも、憲法は改正すべきなんでしょうか。

 
まず、一口に「戦力」と言っても、それには2種類あることに注意しなければいけません。日米安保というのは、あくまで“核抑止力”をアメリカに依存しているのであって、在日米軍が日本を守っていないというのは、田岡大臣の指摘するところです。ですから、通常戦力に関しては、自衛隊がその役割を果たしています。つまり、国防のためであれば、現行の戦力(実力?)でも十分可能であり、日中戦争は安倍政権に特有のものではなく、野田政権であっても起きえた事柄だといえます(注1)。もっとも、日本が中国と戦争することはありませんが。

 であるならば
、憲法改正というのは、アメリカの核に依存しない=核の保有を意味することになります。ただこれも、自衛隊というのは「実力」であって、憲法の禁止する「戦力」には当たらないとの政府見解を取る限りは、状況により可能です。しかし、「原発の黒幕は外務省?」で述べたように、核を保有することにメリットはありません。また、東アジア諸国に対して脅威を与えるばかりか、アメリカが認めないので現実的には無理でしょう。ですから、9条を改正することによって何か変わるかといったら、そんなことはないわけです。

 どうやら
、日本がアメリカに依存しないのは難しそうです。では、核を保有せずに、強まるアメリカの対日要求をかわすにはどうしたらいいでしょう。それにはまず、アメリカが軍事の介入に積極的でないということが望ましい。政党でいえば、共和党でもネオ・コン=グローバリストではなく、アイソレーショ二スト(国内問題優先派)がそれに当たります。あるいは、ブッシュ政権で勢力均衡論(注2)という立場にあったコリン・パウエルのような人物ということになる。この辺のことは副島卿(笑)が詳しいですが、今後もアメリカ政治には注目です。


 安倍晋三は国防軍の創設ということを言っていますが、こと日本の防衛に関する限り、憲法9条を改正するまでもなく、既存の自衛隊(法)で十分間に合います。それよりも、日本にとって重要なのは、パウエルやライスといった優秀な人物との関係を密にすることです。軍事力によるアメリカの一極支配というのは、世界の治安を維持するものであると同時に、いつでも相手をひれ伏すことのできる両刃の剣であることは、よく肝に命じておくべきでしょう。





 注1・・・ネットでは今、中国と戦争させるためにアメリカが安倍晋三を首相にしたということが囁かれています。もちろん、与太話の類に過ぎませんが、ただ、メチャクチャな政策ばかりやろうとしているので、そう思いたくなる気持ちも分からなくはありません。来週はそれについて書く予定ですが、それまで政権は存続してるかな?(笑)



 注2・・・このテーマを最も端的に著しているのが、青木保氏による文化の否定性です。随分昔に東大の入試でも出題されましたが、非常に難しい問題だといえます。